つづる。

そのときハマった漫画や本についてあれこれ書いてます。

さらざんまい1~6話まで感想・たぶん嵐の前の静けさ

さらざんまい、前半のクライマックス6話が終わりました。以下だらだらとした感想です。どうでもよくないですが今日発売のananを買いました。ananでさらざんまい特集…ファッション誌とアニメ誌の垣根もあまりない時代なんだなぁ…とオタクの出がらしみたいな自分には新鮮な驚きでした。ほんと昔オタクだったぐらいの現状なのでさらざんまいの主演3人の声優さんも名前を今回初めて知りましたし…ていうかお名前知ってるのが釘宮さんと諏訪部さんと宮野さんくらいで……(ちょい役の関さんと檜山さんには驚きでした)、素敵な声優さんたくさんいらっしゃるなーと5話の村瀬さんの演技に泣いてました。宮野さんはキャロルアンドチューズデーのアーティガンが好きになってきて楽しいですファイア!

そんなわけで初ananが幾原監督&さらざんまいになるだなんて感慨深いです。MOREとかオレンジぺージとかたまに買うんですが…さらざんまいのおかげでインスタも登録したので、おばちゃんの重い腰がどんどん上がっていくわさらざんまい…楽しい…みたいな毎日です。dアニメストアも使ってしまったとうとう。サムライチャンプルー観返してます…。ananのインタビューは面白かったですが、ピンナップがすごい…anan仕様みたいで笑ってしまいました。

さて6話ですが、一稀役の声優で幾原監督ファンの村瀬さんが神回!って語られてて、すでに小説版を読んでこれアニメで観たらそう感じるだろうな…と思いながら本放送を観て、さらざんまい完!応援ありがとうございました!みたいな内容でとても楽しかったです。

ピングドラムでは運命の乗り換えの為にその身を焼いて最愛の人を救い、ユリ熊嵐では自分の身と心を砕いて愛の世界に旅立つ…という自身の愛する者のために(愛のためではなく)選んだことが結果的に自分消すことにつながっていくストーリーでしたが、さらざんまいでは6話にして、これまでの監督の物語でキャラが取ってきた選択について「そんなのは嫌だ!」と残されそうになる者の声を上げ「胸糞悪いこと言ってるな、他の方法を考えろ!」と、自ら死を選んだキャラたちのその周りにあった感情を見せられたような思いである意味爽快でした。(ウテナはなんと言っていいものか…ウテナは自己犠牲を意識してなかったので、友情の物語だと思っています。)

多分、6話で燕太くんと悠くんが言ったことがピンドラを観ていたときの自分に重なったところもあったからなんだと思います。物語として美しくまとまる話に、心打たれつつも、死なないでくれと思う気持ちもとてもあって、同じように感じられたファンの感想も見かけたので、だから幾原監督作品大好き村瀬さんも少なからず、あの物語の先を見たという思いがあったのかなと思いました。しかも今度は物語の主人公としてストーリーのど真ん中で体感するという……声優さんっていいなー…!!

幾原監督の作品はどれも献身とか自己犠牲といった描写が観られますが、主人公が少年少女で、大人が居て社会もある中で、周りに及ぼす力も少なく、身を粉にしなければどうしようもないくらいの立場であり、それでも気持ちを抑えきれない、身の丈に合わない救済をしたいと身を捧げていく姿が印象的です。

誰かと生きていくのは時にそれほど過酷なものなのかと感じ、また一方で、いま身近にいる大切な人の為にそこまでのことが出来るのかと問われている気もして、作品全体から伝わってくる切実さや迫りくるものに胸が痛くなることもあります。そしてインタビューでも監督が度々語られているように、震災以降、度重なる天災もあり、そうした出来事がすぐそばにあることも知っているし、そうでなくてもいま家族という関係で病んでいるひとがさまざまな媒体で取り上げられているのを見ると、つながりというものを見つ直そうとするようなアニメが生まれたのもなんとなく納得します。

と、なんか真面目くさったことを書いてしまいましたが、舞台が現代の浅草で、そこに生きるさらざんまいの少年3人には、OPの最後らへんのカットのようにわーいって笑顔で笑いあって終わってほしいな…と思う6話でした。家族の問題が一区切りして笑顔を取り戻した一稀くんを見て、こっちもよかったね…と笑顔になりました。一稀くんが言った通りふたりがいなければ春河は助かることもなく、一稀くんもあの場に帰ってくることは出来なかったでしょう。家族を喪い兄弟を何よりも大切に思う悠くんだからこそ、馬鹿馬鹿しいと言いつつも一稀くんのたくらみに協力したし、それが一稀くんの心の支えになっていたと思いますし、一方、心配や思う気持ちは届かずとも一稀くんの笑顔が戻ることを信じる燕太くんが居なければ、他人と関わろうとしない悠くんの心も動かなかったでしょうし、春河の気持ちや想いをつなぐことは出来なかったと思います。

そして3人を意図せずつないだものが望みが叶う希望の皿という名の欲なわけですが、皿の存在を知った3人はとてもアグレッシブになりますが、欲望を持つこと=生きる目的を持って生きるというテーマを浮かび上がらせているなと思います。6話目でカパゾンビたちは尻子玉を抜き取られたら存在ごと消えることを知り、死ぬより酷い、とカッパ少年たちは感じるわけですが、さくっとサシェゾンビを倒してたので、もう3人には迷いがないんですよね。さらざんまいのうたの歌詞のとおり、自分の命=欲望を手放さない。強い意志。欲望の世界も弱肉強食。ただ欲望を叶えるためには個人ではどうにもならないということばかりで…。

現在希望の皿は4枚でリーチがかかってますが、だれの欲望が叶えられるのかも気になります。一稀くんの欲望は今回で叶ったので(家族を拒む心も無くなった)、残りは悠くんと燕太くんの望みですけど燕太くん的には一稀くんがサッカーをまた始めるかにかかっていますね…。そして一稀くんとしてはもう悠くんに使ってほしいと渡してたので、重いものを抱えすぎてる悠くんの願いが優先されるかもしれません…。けどここで皿が欲しい人が増えたので…悪い子だーれだってこわいお巡りさんが来てしまうんでしょうか。

6話で一旦話にピリオドはついたような感じですが、これはウテナでいうところの生徒会編が終わったくらいなんだろうなー…と思います。本番は後半からで一気にドロドロになるのが幾原作品の常で…おまわりさんサイドも後半動くということなので…ってか片割れが死にかけている…みたいな6話でしたので、超生物ケッピの動向といいこれからが気になります。7話の予告編がほのぼのとしているので、ここから急降下で突き落とされるんだな!と思いながら7話を楽しみにしています。

コミカライズもまた楽しいですね!!!ほんわかテイストであの一話。

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さらざんまい 音楽集「皿ウンドトラック」

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スタンドバイミー(期間生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

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さらざんまい1~5話感想・欲望と希望と金の皿

2019年春は幾原監督の新作アニメが来る!!と楽しみに待ってましたら、気づいたらもう5話目で全11話だからあと6話しかない!と既に折り返し地点で驚いています。押忍。『さらざんまい』ざんまいです。久しぶりに雑誌を追ったりラジオを聴いたり公式ツイッターを追っかけたりと毎日脳みそが充実してます。というか2019は渡辺監督の『キャロル&チューズデイ』と秋くらいに赤根監督の新作の『星合の空』があって、一緒に墓に入れて欲しいアニメがウテナカウボーイビバップ天空のエスカフローネノエイン(あと監督関係ないですがビッグオー!)な自分には夢のような一年になりそうでわくわくしています、もといもう毎日楽しくてやばいです。今月はプロメア公開もあるし!キャロル&チューズデイはビバップと世界観同じで笑いました。結婚詐欺師のオッサンの声が響いてくるだけでもう。

と個人的に自分が子どもの頃に好きな作品をつくられた方々がいまもまた新しい作品を出されてくることがありがたくてしょうがないのですが、幾原監督の新作がユリ熊嵐から意外と早くお目見えということで嬉しいったらないです。楽しいです。決して明るい話ではないですが、いろんな隠喩やモチーフが散りばめられた世界でギャグとシリアスのはざまを行き来しながら、突然始まる歌を口ずさみながら毎週毎週イクニワールドへ連れて行かれる心地よさ。カッパだよということで今回は芥川かと河童を読み返し、エンディングやらインタビューやらでスタンドバイミーですと言われて観返して大人になってからも観て良かったと思ったり、ノベライズ版を読んだら星の王子さまが出たよ…サン・テグジュペリ…みたいな、幾原監督作品を観るとこういう脱線がどんどんしたくなるのが楽しいです。空き時間があったらOPのまっさらとカワウソイヤァ(2番のまがいもの~ぉおってところが特に好きです)を聴きながら読書です。はー楽しい。東京近くに住んでいたら6話の先行上映に行きたかったです。というかいまのアニメは先行上映なんてあるんだなとびっくりです。ネット配信もとてもありがたいな…と、充実ぶりに驚きます。

そんな『さらざんまい』ですが、今回のテーマは公式ツイッターアイコンにもあるように「欲望」と、もうひとつは「つながり」で、どちらもこれでもかというくらい作中でくり返されていて、特に「つながり」は毎回サブタイトルでどかんと出てくるのでインパクトがあります。ピンドラのときも好きでした、このED曲前にサブタイが出るの…運命の人、の回とか悲鳴を上げていた思い出です。
本作のサブタイトルはいまのところすべて「つながりたいけど~ない」で、もうこの部分を抜いただけでももの悲しいです。アニメのエピソードが挟まれると一層しんみりします。(唯一、3話はギャグっぽかったですが燕太くんのことを思うとやっぱり悲しい)

そのサブタイトルに表れているとおり、さらざんまいで描かれている「つながり」は、いまのところもの悲しいものが多いです。それは人と人が前向きな気持ちを伴ってつながり合うことの難しさや、つながっているからこそ辛いことが多いということの表れなのでしょうが、ただ最初、1話と2話を観終わった時にサブタイトルを読んでなんだか頭がうまく整理できませんでした。
1話目は「つながりたいけど、偽りたい」、2話目は「つながりたいけど、奪いたい」ということなんですが、どうにもサブタイトルと本編が噛み合わない感じが拭えませんでした。
さらざんまい効果でアイドルを真似て女装していた一稀くんなわけですが、漏洩後に好きでこんな恰好してるんじゃない!とキレてます。偽りたいわけではない。そして2話目でも地域猫ニャンタローは一稀くんがどこかの家から連れてきた猫ということが明らかになり、本人も悪いことだと認識し、秘密にしたがっていた事が明らかになります。積極的に猫を奪いたかったわけじゃなく、弟の春河ためだったと。一稀くんの暗い顔のままサブタイトルへ…2話とも「~したい」からしてる感じが全然ない。どちらかといえば本編の一稀くんは「偽ってでもつながりたい」「奪ってでもつながりたい」状態です。

その後ようやくスッと頭に入ってきたのが3話の「つながりたいけど、報われない」…燕太くんの妄想と現実のギャップにキス回がチューで終わるとコメディー的なオチまでついて報われなさが満載でした。つづく4話は一気に話が重くなりましたが「つながりたいけど、そばにいない」蕎麦と傍でかけてるのに雰囲気は3話とえらい違いでした…ちなみにさらざんまいは悠くんが好きです…。さらざんまいのうた、の悠くんパートも聴いていてしんみりします。自分のことをまるで子どもさと言うしかない子ども…。
そんな感じで3、4話と次々にキャラの背景が明らかになり、5話でもとうとう、女装をして弟とつながろうとする一稀くんの事情も明らかになるわけですが、加害者である自分は被害者である弟と「つながりたいけど、許されない」。ここでようやく一稀くんの感情に沿ったサブタイトルだ、と思ったと同時に1話と2話のサブタイに感じた違和感は、一稀くんが自分の欲望に沿って行動していないことによるもの、自分の欲望を自分で把握出来ていなかった(無意識の誤魔化しが入っていた)からじゃないか…と思えるようになりました。

5話まで観て1話からまた一稀くんの行動を振り返ると、素直な欲望を持つということが実はとても難しいことなのではないかと思わされます。作品のキャッチコピーにも「手放すな、欲望は君の命だ。」とありますが、人は「~したい」という小さな欲望から大きな欲望があるから動いていて、そして動くからには自分の感じる快適さだったり気持ちのいいほうに動きたいものですが、そういういいほうへの流れに乗れない欲望をいつのまにか持っていたりすることもあって、その欲望を突き詰めた結果、死に損になってしまったのがカパゾンビの一部…というように描かれているように思います。

カパゾンビの欲望の尻子玉をケッピに転送すると金の皿か銀の皿が出てきます。(ほんとこのチョコボールみたいな設定も楽しくて好きです。)皿は希望の皿で、金の皿は1枚で何でも願いを叶えてくれるそうですが(願いにぴったり沿うかは怪しいところですが)、金の希望の皿だったのは最初のハコ男だけです。それからは銀の皿がつづくわけですが、どうしてハコ男の欲望は金の希望の皿に変わったのか…。そのまんま考えると、ハコ男の欲望は大きな希望に変わったネコ&キス&ソバ湯男の欲望は小さな希望に変わったわけですが、この希望の大きさの差は元の欲望の持ち主にとっての希望の大きさの差だったのかなと思います。

ハコ男は全裸でハコを被ってるのがしあわせ~で最高~な人でした。部屋で服を脱いでそこにあるハコを被れば心底満たされてました。一方で、ネコ&キス&ソバ湯男の人たちは、カパゾンビとなって自分で言ってる欲望と尻子玉を抜かれたときのビジョンそのままではありませんでした。
ネコ男は猫になりたい→恋人と復縁したい(猫の恰好をしてるだけ)、キス男は世界中の女性に愛されたい→それよか体目的、ソバ湯男は常連の女性の残り湯でソバを茹でたい→常連の女性と懇ろになりたい…とズレてます。言ってしまうならスケールダウン。中学生のカッパトリオは言葉をそのまま受け止めて「そうか…!」なんて言うわけですが、自分の本当の欲望を叶えようとするでもなく、その手前くらいの本当の欲望っぽい欲望に手を出してたことが明るみにされてしまいます。言ってることと本当に望んでることが違うじゃん!欲望度合いも下がってるじゃん!ということを子どもの眼に晒されてしまう恥ずかしさが、あのカパゾンビたちの涙で前が見えないくらいの勢いに表れてるのかな…と思います。

ハコ男の欲望も他の3人同様、他人に知られると恥ずかしいことではありましたが、ハコと自分とで欲望は最大限叶うわけで、最高だなぁ…という気分を味わえます。そんな幸福感はイコール人生の希望になり得ると思います。でも他の3人は猫の皮を剥いで自分にくっつけて猫っぽい男になろうとも、大勢の女性とキスしようとも、盗んだソバ湯で念願のソバを茹でられたとしても、ハコ男のような心底最高だなぁ…という自分を照らす希望は手にすることは出来ません。本当の欲望が叶わない。手前に作った自分を慰めるだけの欲望が満たされるだけで、それは小さな希望にしかならない。

でも、小さな希望になるなら手前の欲望でもいいじゃないか…と思ったりもするのですが、ネコ&キス&ソバ湯男は半年前に一度逮捕されていて逮捕の半年後にゾンビになっているわけですが、その間、欲望は肥大するばかりで変わっていない姿が描かれています。半年経っても逮捕当時と欲望が変わってない=進歩が無くなっています。女性とよりを戻すのを諦めたりしない限り、本当の欲望と手前に作った欲望のギャップに悶々とすることになるわけで…カパゾンビを見ていると、なんとも言えない閉塞感を感じてきます。挙句、死に損だ~と空に昇ってしまうのがまた…。

欲望を持つことは自然なことですが、自分で自分を笑顔にするような欲望を持つことは難しい、ということを観ていて思います。作中ではカパゾンビが酷い目に遭っていますが、でも戦闘中にカパゾンビに向かって言い放つことがそのままブーメランになって一稀くんたちにぶっ刺さってるのを見ると、カパゾンビもカッパも立場は同じだということで、カッパ側も欲望を搾取される側に回るかもしれないということです。現に5話では一稀くんのかっぱらった尻子玉は戻ってしまい、欲望バトルに負けてしまいました。

一稀くんもまた、本当の欲望の手前に欲望を作っていました。大きな罪を犯したにも関わらず血のつながりもない家族に許されていることが許されず、耐えられず、それでもひとりきりでいることにも耐えられず、自分を偽って誰かから奪って春河とつながる。1話で情報漏洩した一稀くんは、事情を何も知らないくせに勝手なこと言うな、誰にどう思われてもいい、春河と自分だけのつながりだから関係ない、といったようなことを
言い放ちます。その気持ちが脆いものであったことが4話のラストで浮かび上がってきます。自分と兄の取り返しの付かない犯罪を知られた上で、悠くんは一稀くんとほとんど同じことを言います。誰にどう思われてもかまわない、兄のために生きていくから関係ない、と淡々と告げる悠くんは揺らいでませんでした。一稀くんは誰にどう思われてもいいと言いつつ外野の声にヒステリックになる時点で、自分の本当の欲望に沿わない欲望で動いている自分をどこかでわかっていたんじゃないか、などと思います。だからこそ、自分とほとんど同じことを言いながら自分と違って腹を括っている悠くんに自分の希望の皿を譲ろうとしたのでしょう。あの時点で、一稀くんの欲望は既にもろくなっていたんじゃないかと思いました。

作中、一稀くんと悠くんと燕太くんはお互いの持っている皿を譲ってくれと言います。お互いのことをよく知らないけど(燕太くんは一稀くんを知ってるけどその本音にかすりもしてないけど)とにかく欲望を手放してほしいと頼みますが、知らず知らずのうちに自分と他人の欲望を比べて自分の欲望のほうが叶ったほうがいいこと、上下を決めてしまうところも欲望というものの一側面なのかなと感じました。他人の欲望と自分の欲望を比べることというのはなかなか心を擦り減らしそうなことだなと。自分の欲望が自分の気持ちにぴたりと沿っている悠くんと燕太くんは誰にも譲る気はなく、自分の欲望が自分にマッチしてない一稀くんは自分の欲望より久慈の欲望のほうが叶えられたほうがいい、と思ってしまうあたり、欲望と欲望が並んだ時、勝つのは自分の欲望にとても素直な人なのかもしれないです。

ところで幾原監督は「カパゾンビの人たちはたまたま世の中からはぐれてしまった人」とインタビューの中で話されてましたが、どうしたらカパゾンビの人たちははぐれないで済んだのかな…と考えると、引き留めてくれるつながり、になるのかなと思いました。カワウソイヤァな警官のレオさん曰く「もろいつながり」ではありますが、ネコ男の人に慰めてくれる人がいたら、凶行に走る前の心を受け止める人がいたら、はぐれないで済んだのかなと思わずにはいられません。ハコ男の人も、ハコと自分で世界が完結していたとしたら、不当逮捕とはいかずとも何か大変なことがあったときに助けの手は差し伸べられないのかもしれません。

カパゾンビVSカッパは、いまのところ大切な人とのつながりを失った人VS大切な人とのつながりがある人の構図になっています。一稀には途切れかけていますが家族と、そして新しいつながりが生まれようとしています。悠くんはお兄さんと、燕太くんは一稀くんや家族、春河たちとつながってますが、欲望の内容がどうであれカパゾンビとカッパは同類という時点で、この先、カッパ側が大切な人とのつながりを失う展開も無きにしもあらず…というところが怖く…すっかり中学生トリオに肩入れ状態なのでつらいんですが、でも特に悠くんとお兄さんのつながりはとても危うい感じなので(監督曰く、カモメの手下は生きてるということで…)どうなってしまうのかハラハラするのですが、中学生トリオのつながりがこれからどのように広がっていくのか見守って行きたい気持ちです。OPの歌がテンション高くて、伸ばした手は空を切って落ちてないので、ハッピーなエンドを期待したいなと思うんですが、ほどほどにします…。

 ピングドラムでは「この世界は強欲な者だけにしか実りの果実を与えようとしない」という台詞があり、それをすべて否定する人々に闇がある、とも言っていました。さらざんまいでは強い欲を持つ者たちがどんな実りの果実を得るのか楽しみにしてます。

 

 

さらざんまい 公式スターティングガイド

さらざんまい 公式スターティングガイド

 
さらざんまい (上)

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さらざんまい 音楽集「皿ウンドトラック」

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映画ルパパトVSキュウレンジャー感想・ジェラシットからみっちゃんまでてんこ盛り

1月にやらなかったのですっかり失念していたVシネクスト『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』を観てきました!ゴールデンウィークに行くつもりが連休中に熱を出して衰弱という体たらくで悲しかったのですが、今年の連休はどこも混んでたということで平日に行って良かったのかもしれない…。そんな感じで以下感想です。キュウレンジャーは観ておらずそのままな状態で行ったんですが(あの4週連続の特番でスティンガーさんの顔は覚えました)、それでも最後までずっと楽しめました。後半まで人間態のキャラに絞って話を進められてたので人数の割に混乱せずに観られたのもあったかなと思いました。キュウレンジャーの変身シーン&攻撃はキラッキラにかがやいててカッコよかったです!!
そしてこんなところでなんですが、ルパパト一年間どうもありがとうございました!!!

ということで、久しぶりに怪盗&警察の皆さんに会えるということでわくわく。のっけからサボタージュ魁利くん&荷物を抱える初美花ちゃん&付き添い保護者の透真さんという画に、ルパパト帰ってきたーー…という気持ちになりました。初美花ちゃんの自業自得ということでがんばって荷物持ってましたが、あれ端から見たら女の子に荷物持たせて悠々と歩く男2人ひどいって光景だった(笑)
そんなジュレ3人組がいきなり捕まる。そして奇抜な宇宙人が出てきてびびる。その内の一人がモロにジェラシットで更にびびる。キュウレンジャーにはジェラシットが出てたということは帰ってきてから調べて知ったんですが、まさかのサプライズで笑いました。愛されるなー!

そこへ通りがかる国際警察の皆さんと、落ちてきたスーパーなスター、ラッキーさん。おお展開が早い。ギャーギャーしてるうちに魁利くんたちが誘拐される。状況が掴めないラッキーさん、逮捕される。序盤からしっちゃかめっちゃか感がすごかったです。誘拐犯のホシ★ミナト&ジェラシットがはずみで誘拐してテンパってたのを観て、ジェラシット何やらかしてんの…地球の妻と子が泣くよ…と心配したのですが、キュウレンジャーはどうやら作中世界とは違う宇宙から来たということで安心しました。こっちのジェラシットは仲睦まじく旅館経営しててください…!
そんなルパパト&キュウレンだけでもキャラ捌くの大変そうなのに宇宙人まで…と思ったらキュウレンジャーの人がいつの間にか来た。キュウレンジャーにも怪盗がいるということで、見た目派手だな!!忍んでない!!って怪盗ってどちらかというと仕事内容の割に目立ってなんぼみたいなことになってて不思議…。怪盗同士ということで意気投合も話も早くてテンポよすぎる!!

ジュレではコスプレ圭一郎先輩たちが身代金要求の電話を探知するためスタンバイ。今回のVSはサービスなのかちょいちょい衣装チェンジや自由な感じのイメージ映像が間に入ってすごいお得感がありました。後半に出てくるルパパト&キュウレン女子による女子会とかかわいい…すごいかわいいっぽいことするぞって空気の映像に笑ってしまいました。ルパパトに関しては対立関係を貫いてたのでつかさ先輩と初美花ちゃんのカフェシーンなんて貴重でしたね…。

そんなわちゃわちゃ感をさらに加速させていたコグレさん。コグレさんが国際警察の人たちと居るだけでもなんだかクスッときてしまうのに、その後のやりとりは観ていてむずむずして笑いを堪えてばかりでした。そして2度目の電話からはノエルさんと一緒に白々しい寸劇が開幕。誘拐犯からの要求にルパンコレクションが入ってたことですべてを察する二人がとても好きです。全幅の信用って具合の、ビジネスライク感がまたいいなって思えるのはルパンならではだなーと思います。その信用を受けてのコグレさんのオーバーな演技と乗っかるノエルさんが酷い。警察の皆さんはジュレの皆さんが心配でしょうがない!っていうのが伝わってきてそれを思うと気の毒さも漂うんですが、それを覆わんばかりの温水さんの演技に吹き出してました。ここちょうど先日、キャロル&チューズデーで観た喪服を着たおじさんがお葬式で盛大に泣くバイトのシーンまで思い出して笑いが止まりませんでした。館内でもすごいばかうけでした!

一方のジュレ3人。身代金15万って言われて魁利くん&初美花ちゃんがキレた結果、15万→1億。ここで俺らの値段はこの程度かい!ってキレる2人がかわいい。きゃいきゃいしてる2人の後ろで保護者はなりゆきを見守り中。ここもちょうど、少し前に有閑倶楽部を一気に読み返してたので誘拐されたほうが身代金を吊り上げて誘拐犯のほうがビビるというやりとりを思い出して笑ってしまいました。笑いすぎなんですけどみんな笑ってたからセーフでした。有閑倶楽部のほうは10億でしたね。あっちはあっちで身代金をがっぽり出させて奪っておこずかいにするぞわーい!ってノリだからまたすごいです。やりたい放題の痛快さが楽しいです。怪盗サイドはとにかくやりたい放題だったという印象!

キュウレンはとんでもないパワーの入ったギター、ルパレンは警察の持つルパンコレクション、誘拐しちゃった犯の二人は15万…あればよかったんですのに…。魁利くんがコグレさんめっちゃ金持ってるからふんだくれるよ的なことを言ってたの笑いました。その経済力があってこそ本編の後半はなんとかなった感じがあるので感謝ですよね…。

しかしそう上手くはいかず横槍が入って1億以外は手に入らなかった(十分すごい)ですが、観てるほうとしてはルパレン3人がパトライズしてくれたのが楽しかったです!!パトレンのほうの装備は攻撃と防御に特化してたという裏設定も楽しかったです。誰かが倒れようとも取り返すルパレンが俊敏さ重視のスーツでパトレンは命を守り敵と戦うためのスーツというのが、なんだからしくていいなあと思いました。慣れないスーツで腰をしたたかに打ってしまった透真さんよ…。そのあとピンポイントでそこに絡みに行っちゃう咲也パイセンがどうしようもなくて笑っちゃいました。

とりあえず作戦は失敗したけど、相手が厄介なら協力しようという地球と宇宙の怪盗。このへんのやりとりも、自分たち3人しか信じられないと悲壮でもあったルパレンから随分と変わったんだなーとしみじみしました。怪盗という存在がアウトローであるゆえにシンパシーを感じずにはいられなかったのかもしれない…。VSしてない…してないぞ…(笑)

そして国際警察のほうもVSしてませんでした。ラッキーさんは地球と地球の正義を思い素直に逮捕され、仲間の偉い人ツルギさん(ほんまもんの俺様だー!)のおかげで保釈、話を信じなかったことを謝る圭一郎先輩…そして認め合う新旧レッド2人…と大人な対応で争いが起きませんでした。そうそう、この仲良しなノリが戦隊のVSだった(VSとは一体)……ってなんか妙にしみじみ思ったんですけど、ここらへんを観ただけで、戦隊VS戦隊を貫いたルパパトの面白さと存在意義を感じたりもしました。相容れない存在であっても、立場が違うから成せることがある…みたいなところがルパパトの好きなところでした。ルパパト一年間ありがとうございました…(二回目)
ラッキーさんが懐に余裕があるタイプのフランクさで圭一郎先輩に絡むのが新鮮でした。ぐいーっと肩組まれたり陽気に振り回される圭一郎先輩がレアで微笑ましかったです。咲也さんがやったら雷が落ちる。

怪盗、警察、とお互いにキュウレンと交流を深めて、いざ戦い。前作ボスの影武者に金庫3つギャングラーはなかなか敵としてやばいと思いましたが、ギャングラーのほうは共闘で撃破。あの狭い屋内でのアクションはそれぞれカッコよかったです!ナーガさんたちの怪盗で救世主なんだという誇らしげなセリフに感化される怪盗のストレートな良心・初美花ちゃん。救世主、いいなぁ…みたいな笑顔をされたら、魁利くんと透真さんが何も思わないわけがないのです…。その後、通りすがりの戦隊だ、みたいに出てきた怪盗3人を観て和みました。キュウレンの皆さんの強い責任感があった上での怪盗同士の軽妙な会話がとても好きです。同業者っていう連帯感が微笑ましい。

パワーアップしたドン・アルカゲを倒す為のプロセスはなかなか泥臭くて好きでした。我が身が耐えらえるまで敵に立ち向かうっていうラッキーさんの戦い方まさに圭一郎先輩がやってきたことで、表面的な雰囲気の柔らかさは違えど根っこは一緒なんだなーというのが感じられて好きです。そんな無茶にも見える戦いに誰より苦言を呈するのが圭一郎先輩というのもなんだか面白かったです。つかさ先輩と咲也さんもいつもはそんな心境だったりするんだろうな…と思いつつ、かといってつかさ先輩と咲也さんも同じように耐えられるまで立ち向かう、って姿勢でいるので、無茶を心配する気持ちもありつつも、自分たちが最終防衛ラインであるという責務は本当に重いなと思いました。しかしそれがあるからパトレンは一枚岩として活躍出来るんだなと改めて考えたりしていました。パトレンU号も象徴的ですね…そんなカラフルU号さんが映画でもお披露目で嬉しかったです。

戦闘では残りのキュウレンメンバーの皆さんも集合で、圧巻でした。すごいわー。キョウリュウジャーの名乗りの約2倍で名乗りだけでもボリューミーでした。そういえばパトレン側の4人名乗りの映像も観れてサプライズでした!
そしてサプライズといえば、そう、突然のみっちゃんでした。失礼ながら最初誰だか判らなくて名乗りの時にようやく気付くという…。そういえばジュウオウジャーキュウレンジャーとVS無かったのを思い出し、特別出演なんだなみっちゃん!って思ったのも束の間、ジュウオウザワールドになったと思ったら両手を広げてわーーーって攻撃していって去って行く…………え……!!?

レッド4人の共闘や女の子チームの妄想織り交ぜつつの戦闘などに魅せられたわけですが、頭の後ろっ側あたりでみっちゃんアレで終わり!?みたいな困惑がうっすらとありました。アレだけだったよみっちゃん!!!映画館は爆笑だったと記憶しています。グッとくるーー戦闘だったんですけど、戦闘後に画面の隅で変身解除みっちゃんが体育座りしてるし…!!!
荒川さんてば、弟子のキャラだからってこんな無体な…!!あんなんじゃみっちゃんがただの情緒不安定野郎じゃないか…!!!って思ったんですけど、元から情緒不安定野郎だったよみっちゃーーーん。大和さんが居ないのがあの場にいなくてつらい。あんな雑な戦闘初めて観ました。その後、画面の隅で置物になってるだけで笑いを取るみっちゃんよ…。

ほんの少しの出番ではありましたがインパクト大だったことは間違いなく、上映が終わった後まっさきに聞こえてきたのが「みっちゃん居た」「なんかいたよね」「あいつなんで居たの?」みたいなざわめきだったので、みっちゃんは劇場で見事に爪痕を残していったと思います。かくいう自分もなんでみっちゃん…ってしばらく思ってたので、もーほんとキャラ立ちがすごいよみっちゃん。帰ったら大和さんにメンタルケアしてもらえますように!つーかどんだけみっちゃんて書いてるのよ…。
戦闘のところはノエルさんが金→銀変身してたらどっちつかずって言われちゃってたの笑いました。今回のVSは脚本のあちこちに毒が効いてて楽しかったです。

そしてVS恒例のお祭りということで最後のダンスもとても可愛かったです!皆さんノリノリで楽しかったんですが、工藤さんのダンスはキレが良すぎて流石と思いました!そしてルパパトと言ったら忘れることの出来ないレオタード同盟のダンシングも捻じ込まれてて笑うしかありませんでした。で画面が変わったなと思ったらまたキャッツアイ姿が出てサブリミナルか!と。忘れさせてなるものかという意思がはっきりと伝わってきました。コグレさんのダンスも入ってて面白かったです。最後のやっぱりルパパトはこうでなくっちゃ!という流れも素敵でした。

1時間に満たない上映時間でしたが、ルパパトとキュウレンジャー(とみっちゃん)の見どころがそれぞれあって、すごい満足感がありました。期間中にまた観に行けたら行きたいです…!!!ルパパト大好きーーー!!!
ここまで読んでくださりありがとうございました!!

 

 

Wレッドが出来るまで 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー レッドオンリーブック
 
キャッツ・アイ オリジナル・サウンド・トラック

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